巨人の松井監督が就任直後から注目している投手の一人が、来季4年目を迎えるドラフト1位右腕の西舘だ。5日に川崎市のジャイアンツ球場で行われた秋季キャンプではキャッチボールなどをこなした後、下半身強化のトレーニングなどに精力的に取り組んだ。新監督就任の節目に先発ローテーション定着を目指し、上積みを図っている。
就任直後の松井監督に、いきなり強烈なインパクトを与えた。就任記者会見翌日の10月24日、秋季キャンプの打ち合わせなどのためにジャイアンツ球場を訪れた指揮官がスタッフにあいさつして回る中、西舘は気付かずにマッサージ用のベッドで熟睡。その様子を映した球団の公式動画は大きな話題を呼んだ。
さらに松井監督はキャンプ初日の訓示で、この件に触れた。成長に向けて技術練習、科学的トレーニング、栄養摂取の重要性を説いた上で「睡眠をしっかりとるのもトレーニング。なあ、西舘。そうだよね? 睡眠をしっかりとる。それも大切」と振ると、西舘も「はい!」と応じ、周囲は笑いに包まれた。6分超の訓示で唯一、選手で名指しで呼ばれたのが西舘だった。
「来年はちゃんと野球で目立てるよう頑張りたい」。予想外の脚光に苦笑いを浮かべつつも、今季2勝止まりだった西舘は決意新たにキャンプを迎えている。打者のバットを押し込む速球は魅力十分で、キャンプ初日にブルペンで投球練習を見守った松井監督も「いい球を投げる」と周囲に語ったといい、まずは好印象を与えたようだ。
今季の先発陣は竹丸、井上ら左腕が台頭したが、戸郷や山崎が故障離脱した右投手は課題を残した。来季先発ローテ入りを狙う西舘は、「自分がやることをやるだけ」ときっぱり。オフは筋力強化を中心にトレーニングを積みながら、自らの武器に一層の磨きをかけて先発の「1枠」を勝ち取るつもりだ。(田原遼)
次の松井育てる
この日、松井監督から打撃指導を受けたのが育成1年目の19歳、松井蓮太朗。愛知・豊橋中央高から入団した左打ちの捕手は課題だった速球の打ち方について質問すると、球に差し込まれることを恐れずにスイングするように監督から助言されたという。さっそくマシン打撃で実践し、「しっくりきました。ありがたいことに同じ名字なので、僕も負けないように頑張りたい」と目を輝かせた。