12.10月12日 | ||
大人の女性に向けた“ウィッグのファッションショー” | ||
自分では薄くなったワケじゃないと信じているのだけども、やはり歳とともに髪にコシが失くなってきた気がする。衰えた。いや、決して薄くなったワケではなくてですね(必死)。 実はこういう悩み、何もメンズ特有のものではないらしい。女性にもいる。特に大人の女性。そういや、街中でもたまに見る気がします。「アレ? この人、髪の毛が」みたいなミセスを……。 じゃあ、どうしたらいい? そこで活用していただきたいのが「ウィッグ」です。確かに若い女の子にとって、もはやウィッグはお馴染みのアイテム。しかし、これを大人にも使っていただきたいのです。自信を取り戻し、アクティブになれるはずだから。 そして先日、ちょっと興味深いイベントへ取材に行って来ました! 10月6日に開催されたのは、その名も「シニアビューティーコレクション」。 盛りだくさんの内容が用意されていた同イベントの目玉は、何と言っても「ウィッグデザインコンテスト ―フォンテーヌ杯―」。「ウィッグは女性の魅力を引き出してくれるアイテム」を実感させてくれるようなファッションショーが、当日に開催されたのです。 今回は特別に、本番前に行われたウィッグセッティングの選考会にも密着したので、そちらを含めてのリポートをお送りさせていただきます! まずは、イベントの2週間前に開催された選考会について。 そんなこんなで、9月下旬の都内某所。こちらには、コンテストでモデルを務める女性数名と美容師さんたちが集まっていました。ここで皆さんに話を聞かせてもらったのだけど、経験値としてウィッグを扱ったことのない美容師さんというのは意外に多いよう……。 「シニア向けにウィッグをスタイリングするのは、今回が初めてでした。元からウィッグを置いていない美容室も多いので、ウィッグを扱うことのないまま美容師生活を終えていく人も実は少なくないんです」(小松一人/美容室「MAHALOA」所属) やはり若者向けと大人の女性向けでは、ウィッグのセッティング法も変わってくるらしい。ショートからロングに、もしくはロングからショートにするためにウィッグを用いる活用法は今では珍しくないが、シニア向けではウィッグの意味合いが少し異なるそうだ。後者で重視されるのは、何と言っても“ボリューム”。髪にボリュームを出し、若々しさを強調する役割をウィッグが担うという。 その辺りについて、ウィッグのプロフェッショナルにもっと詳しく話を聞いてみました。お答えいただいたのは、アデランスのウィッグ開発にも携わっているヘアデザイナー・弘前武久氏。 「自毛とウィッグでは、スタイリング時にどうしても勝手が違ってきます。ウィッグの方が立ち上がりやすいんですね。その特徴を活かし、シニアの方では出しにくいボリュームと躍動感を表現してあげる事ができます。そうすると、皆さんのパワーにもなりますし!」 確かに! それは自ずと「人に見られたい」という活力にも繋がり、シニアが外に出るきっかけにも成り得る。 また、当日にモデルとして参加する女性の方々にもお話を伺いました。 「以前からウィッグに興味はあったんですけど、着ける機会が無かったんです。最近は、どうしてもボリュームがねぇ……。だから、今回は変身したいです!」 そして、イベント本番の10月6日。この日は、待ちに待った“変身の日”ですよ。さぞかし皆さん、楽しみにされていたことでしょう。 さて、当日はいきなり「ウィッグデザインコンテスト」からスタート! ここでは6名の女性が、腕に覚えのある美容師にセットされたウィッグを着けて入場です。しかも、セクシーな衣装を身にまといながら……。そして、その背景にはウィッグを着ける前のモデルさんの姿も映し出されている。これで、ビフォア・アフターも一目瞭然。あぁ、こう見ると明らかに変身しているね。だって、超イケてますよ! さて、後は結果発表を待つだけ。今、登場した6人の女性には、それぞれの美容師さんが付いてスタイリングをしてくれました。 要するに、これは6人の美容師さんがグランプリを争うコンテストであります。 ……が、その前に披露されたのは、ヘアデザイナー・弘前氏によるウィッグスタイリングショー。モデルが着用しているウィッグをカットし、手ぐしを入れ、スプレーで固め、美しくセットする弘前氏。匠の技が、目にも止まらぬ速さで展開されていきます! 「ウィッグは今流行していますので多くの店舗で扱われていますが、専門スタッフがいるショップでご自身に合うようスタイリングや調整をしてもらうのが理想です。また、お気に入りの美容師さんにカット、アレンジしてもらうのも良いですね」(弘前氏) このショーを見れば、その言葉に同意せざるを得ないですね。 そして、いよいよ結果発表。「若々しさ」、「女性らしさ」、「ナチュラル感」、「ファッション性」、「自分らしさ」、「自信を持たせるメッセージ」を基準に審査が行われ、最終的にグランプリが選出されました。でも本当に、どなたのスタイリングも良かった! ……というわけで、無事に幕を閉じた「シニアビューティーコレクション」。参加した美容師さん方も、有意義な体験だったに違いないです。 この先、今以上の高齢化社会が待ち受けていると予想されるわが国。そんな時代に備え、この機会に習得した技術を持ち帰ってウィッグの間口を広げてもらえれば……。いやはや、素敵なイベントでした! (寺西ジャジューカ) |
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