13.05月31日 | ||
「県民の3分の2が油を摂り過ぎ!日本一の肥満県となった沖縄」 | ||
日本一の肥満県、それは沖縄。 長寿県だったはずなのに、なんだか意外な気がしませんか? 厚生労働省による平成22年国民健康・栄養調査で、沖縄県が全国で肥満率第1位という結果が出ました。男性に関してはなんと45.2%もの人が肥満というデータですから、約2人に1人は肥満ということになります。沖縄では10 年でおよそ40% も心臓病関連の死が増加しています。肥満だと心疾患や糖尿病のリスクも高まるためでしょう。 平均寿命も男女ともに長年トップクラスだったのにも関わらず2000年頃から大きく順位を低め、今や男性は30位まで転落。女性に関しては1位から3位へ落ちたものの、健康・長寿はなんとか健在しているようです。 ただし肥満率はやはり女性も全国トップです。 沖縄といったら健康・長寿のイメージだというのに、この事実との落差はいったいどういうことなのでしょうか? それを紐解くキーワードは、「脂質の摂取過多」と「車社会」の進行、この2つです。 健康・長寿のためには、言うまでもなく生活環境や食生活が重要です。これまで沖縄の長寿を支えてきた要因の一つは、世界でも注目される昔ながらの沖縄料理。 全国平均以上の量の緑黄色野菜、昆布など海草、豆腐を食べ、「ひづめと鳴き声以外は全部食べる」と言われる豚肉も、過不足なく摂取。脂肪の多い部位は下茹でして脂を落とすなど、こうした食習慣が栄養のバランスを保っていました。 ところが戦後、こうした食習慣に変化が起こります。 アメリカの占領下となった沖縄では、食においてもアメリカの影響を受けるようになりました。 米軍の軍用食料から供出されたポークランチョンミートやコンビーフハッシュ(コンビーフとじゃがいもを合わせたもの)など加工肉が一般に普及し、大量に消費されるようになりました。 ほかに、ビーフステーキ、ハンバーガー、ホットドッグ、ピザ、タコス(沖縄ではタコライスに発展)といったアメリカンな食べ物も日本本土よりも早い時期から普及し、1963年にはファストフードのA&Wがオープン。これは、マクドナルドの日本進出より8年早いです。 こういったアメリカ的な食文化が根付いたことは沖縄の食に大きな変化をもたらし、特に若い世代では昔ながらの沖縄料理を食べる機会は減っていきました。 戦後に生まれた現在60代以下の人たちは、子供の頃からこのような食環境でした。 沖縄県の調べでは、県民の3人に2人が脂質を過剰摂取しています。 沖縄では元気な70代以上の高齢者が多い半面、40?60代の死亡率が高いのは、こうした事情による影響が少なからずあるようです。 |
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