16.03月24日 | ||
美容医療の広告規制検討 厚労省、ホームページ対象 | ||
脱毛や脂肪吸引などの美容医療を受けた人から契約トラブルや健康被害の相談が増えていることを踏まえ、厚生労働省は23日までに、医療機関によるホームページ(HP)の広告を規制対象とする案の検討を始めた。HPで安全性を誇張したり、実際より低額の料金を示したりする医療機関の存在が指摘されており、厚労省は有識者会議での議論を経て、今秋をめどに対策をまとめる。 国民生活センターによると、販売方法や広告の問題が指摘された相談のうち、HPを含む医療機関のインターネット広告に関するものは2014年度、過去最多の405件に上り、05年度の10倍になった。美容クリニックがHPで施術効果を誇張したり、安価な料金を掲載したりするケースが目立つ。他にも施術を受けた人からの被害や苦情が急増している。 医療法は医療機関の広告に記載できる項目を診療科名、診療時間、手術の内容などに限定しており、虚偽の広告には6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金を設けている。ただ、利用者がネット上で自ら検索して閲覧するHPについて、厚労省は「広告」ではなく「情報提供」に当たるとし、別のHPに閲覧者を誘導する「バナー広告」などを除き規制の対象外としてきた。 厚労省は12年、加工・修正した術前術後の写真や客観的に証明できない「利用者の満足度」などはHPに掲載すべきではないとする指針を策定したが、内閣府消費者委員会は「強制力がなく実効性も乏しい」として新たな対応を要請していた。 厚労省はHPによる宣伝が既に一般的になっている点などを考慮し、医療法の改正や解釈変更などによる新たな規制案を検討する。消費者委も美容医療の誇大広告などを問題視し、特定商取引法で規制を強化する答申をまとめている。〔 |
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