09.07月08日 | ||
米連邦地裁、FTCの告発を受けスパマーに370万ドルの支払いを命じる | ||
米国連邦地方裁判所は7月2日、国際的なスパム組織と疑われているグループのメンバー複数名に対し、偽のダイエット製品や成長ホルモン剤を売り込む違法な電子メール広告を配信して稼いだ370万ドルを返還するよう命じた。 米連邦取引委員会(FTC)が7月2日に発表したところによると、詐欺グループはカナダやセントクリストファー島(カリブ海の小国)に拠点を置く人物が中心となっており、スパマーたちを利用してスパム広告を配信、商品販売サイトへのトラフィックを増大させたという。その商品は、販売業者いわく“大きなダイエット効果を持つ”フーディア・ゴルドニー(多肉植物)の抽出物や、老化を抑制するという「天然ヒト成長ホルモン・エンハンサー」などである。 FTCは、イリノイ州北部地区連邦地方裁判所東部支局に提出した訴状の中で「販売業者の主張は虚偽あるいは根拠がない」と申し立てており、FTC Act(虚偽/誇大広告の防止法)およびCAN-SPAM Act(スパム対策法)違反として告発した。 さらにFTCは今回初めて、2006年に米国議会が可決したU.S. Safe Web Actの下で得た権限も行使している。同法は、国際的なスパム行為やその他のネット詐欺行為から消費者を守るために、FTCが他国の法執行機関とと情報交換や協力を行うことを認めるものだ。 FTCは2007年10月に訴状を提出し、Spear Systemsと9151-1154 Quebec、9064-9252 Quebec、HBEの計4法人、加えて4個人を告発していた。 このうち、Spear Systemsおよび2名の個人は2008年5月にFTCと和解に至っている。この2名の個人は米国人とオーストラリア人だという。残りの3社および2名とはまだ和解が成立していないため、被告らは2日に下された裁定に従うことになる。被告2名の氏名は、それぞれザビエル・ラテール(Xavier Ratelle)とアバラジダン・グナネンドラン(Abaragidan Gnanendran)である。 |